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第7話 離れようとしたら、もっと好きになった

last update Date de publication: 2026-08-19 10:33:24

篠宮君が「今日は一緒に帰るのをやめておく」と言った朝から、私たちの間には、昨日まで存在しなかった透明な壁のようなものができてしまった。

喧嘩をしたわけではないし、何かひどいことを言われたわけでもないのだから、いつも通り話しかければいいだけだと頭ではわかっているのに、一度「距離を置かれているのかもしれない」と考え始めると、人間というのは本当に厄介なもので、今までなら気にも留めなかった些細な仕草まで全部悪い方向へ見えてしまう。

一時間目が始まる前、篠宮君は自分から話しかけてこなかった。

昨日までなら、意味もなく「高梨」と呼んできて、「何?」と聞けば「いや、いるか確認しただけだ」などと訳のわからないことを言っていたくせに、今日は自分の教科書だけを見ている。

二時間目の休み時間、私が消しゴムを落とした。

昨日までなら誰より早く拾ってくれたのに、今日は一瞬だけこちらを見て、それから動かなかった。

別に、自分で拾えばいい。

私は十七歳で、消しゴムくらい一人で拾える。

なのにしゃがん

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